やっと読み終わった。
図書館のレンタル本「将棋の子」である。
将棋のことについて書いてあるが、それより人生行路の要素が強力だった。
将棋の天才児現る。だけど3段リーグからどうしても上がれなかったら?
奨励会で26歳の誕生日がひた走りに近付いてくる。最後の3段リーグ戦、最後に負けた。もう何もかもおしまいだ。
頭を抱え込む棋士に関係者がやってきて「おめでとう、君は勝ち上がったよ」
?
実は対戦相手の多くが自分より黒星が多かったという事実に、はたから見るとまたガクゼンと座りこんでしまった中座 真現七段。
しかし、ブタクマはなんか解せないことをこの筆者は言っている。
「将棋は厳しくない。本当は優しいものなのである」
逆じゃないか?将棋は勝たなければ何にもならない世界だと思っていた。
しかし自ら将棋に熱を入れていた筆者の経験と周りの将棋人たちやその行く先をみた結果、こういう結論に達している。
「将棋は与え続けるだけで、何も奪い取ることはしない。」
いやー、すごい言い切り方である。そして講談社賞を受賞している。
どうしたらそんな境地に達するのか・・・知りたいです。